ライブ音響の基礎

(PA音響の超基本雑学)

最近、知り合いの方のために、新PAシステムを組んでいるのですが、PAの知識がないために、なかなかうまくコミュニケーションできません。ですので、説明しなが進めていますが、以下にその内容を書いておきます。(アナログミキサー利用ということで・・・)

(信号の流れ)
1)マイクは微細な人間の声の信号を、電気の信号に変化します。
2)ミキサーのゲインで、アンプに行く前の信号に力を与えます。
3)ミキサーのボリュームで、音量を調整します。
4)ミキサーのEQで音色を整えます。
5)ミキサー内蔵のエフェクターで、リバーブをかけたり、コンプレッサーで音圧を調整したりします。
6)ミキサーから、グライコという機械に信号を渡します。
7)そこで、全体の音色の調整をしたり、ハウリングする、周波数を下げたりします。
8)最後にコンプレッサーで、聞きやすい音に平均化します。(グライコの前にコンプレッサーという人もいます。)
9)コンプレッサーから、アンプに信号を渡します。
10)アンプが、ミキサーの音を大きな音に増幅してくれます。
11)アンプの信号を、両側のスピーカーに渡します。
12)スピーカーは、マイクの音を、大きく再生し、観客に渡します。
・・・・・
13)さて、エレアコやキーボードやの音は、電気的に暴れやすい音(高インピーダンス)なので、ダイレクトボックスを通して、おとなしくさせます。
14)ダイレクトボックスからミキサーにつないで、それからの流れは、2)から12)までと同じになります。

(モニターについて)
15)ミキサーは、ステージの人に必要な音を返すことができます。
16)モニタースピーカーで、演奏者が自分の声や演奏が聞こえるかを調整します。
17)ステージで聴いている音を「なかおと」と言い、お客さんが聞いているのを「そとおと」と言います。それは、全然種類が違う音です。
18)出音の大きなバンドになりますと、ドラムから、ギターアンプから、ベースアンプまで、全部、ミキサーに音を送ります。この時に。様々なマイクや、ダイレクトボックスを使います。

(その他)
19)MCと言って、コンサートの前や途中でトークしている時には、リバーブを切ります。
20)マイクから離れすぎて歌うと、マイクに音が届きません、一定の距離を保ちましょう。
21)マイクに近づいて歌うと、低音が増強されます。
22)マイクはスピーカーに向けてはいけません。ハウリングを起こします。
23)マイクを投げたり、落としたりして乱暴に扱ってはいけません。グリルがへこんだり、故障したりします。(PAさんの機嫌が悪くなります。)
24)アコギの人は、ケーブルのダイレクトボックスの抜き差しを、PAさんに許可をもらってからしなければいけません。
25)エレアコの人は、ギターのボリュームを60~70%ぐらいで演奏し、使わない時は、ゼロにします。
26)エレアコの人は、電池切れに注意しましょう。
27)すべてのケーブルは8の字巻きが基本です。
28)ギターやベースのエフェクターにノイズが乗ることもありますので、いつでも完調かどうかチェックする必要があります。
29)リバーブを少なめにという歌い手さんは、歌が上手です。
30)カラオケのCDをPAさんに渡すときは、事前に。いきなりですと、CDなどで読み出せないというトラブルが起きることがあります。
31)車で移動ならば、自分用のステージの椅子や、ギタースタンド、譜面台も持ってくると、安心して演奏ができます。
32)キーボードの人は、重い荷物を運ぶ割には、目立たないという宿命があります。
33)ドラムが大きい音ですと、全員が大きな音で対抗するしかないので、狭い部屋のライブですと、大変なことになります。ですので、ドラマーの人の自制心とテクニックによって、全体の聞きやすさが変わります。同様に、エレキギターアンプの音量も大きすぎると、破滅的な音になります。

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